CIGS講演「アメリカ政治のリフレーミングとシリコンバレーから見た今後の行方」
Kenji Kushida
11月8日に東京の新丸ビルでCIGS向け講演を行いました。
「アメリカ政治のリフレーミングとシリコンバレーから見た今後の行方」
動画:https://cigs.canon/videos/20241121_8469.html
大統領選の勝敗が確定してから中一日での講演だったのでその後の開票結果で少し変化した部分はありますが、今回の選挙結果を理解する上で参考になります。
トピック:
- 選挙結果の振り返りとリフレーミング
- 世論調査の限界:僅差を計るには不向き
- 投票しなかった人の多さ
- 感情
- アメリカの分断の歴史
- 権力争いを続ける複数の文化圏
- 複数のリーダー像と男性像
- トランプ支持者の複数のタイプ理解へのディープダイブ:「田舎と都会」、「自分の地で他人」、「失われた誇り」「カースト」
- 再燃するトランプ政府とカリフォルニア州の戦い
- シリコンバレーから見た今後の制作プロセスのカオスとトランプの周りの人たちのポジション取り
日本も世界もアメリカ有権者の約33%(国民の約22%)ほどの投票に振り回されることとなりました。
アメリカ内の複数の文化圏の勢力争いの構図や、複数のタイプのトランプ支持者に長い年月をかけて寄り添って分析した書籍など、ちゃんとした分析が色々必要です。経済格差が広がっているのはもちろん大きな要因ですが、それはもっと深い力学や色々な世界観の上に乗っているので、もっと理解する必要があると思ってます。
世界的な不確実性が高まる中、日本としてはできるだけ強い経済と分断を抑えて良い方向に価値を作っていくことがさらに一層大事だと感がてます。私のカーネギー国際平和財団での活動、特にJapan-Silicon Valley Innovation Initiative (JSV) は常に価値の作り方にフォーカスして日本企業のシリコンバレー活用や、シリコンバレーでの様々な価値の作り方について活動していきます。しかもこれからは技術動向と同じぐらい政治的な動向も重要になるので、JSVの毎月のディープダイブ勉強会にはイノベーション周りに加えて、政治経済についてのトピックを続けていきます。